【特別インタビュー】鹿児島レブナイズ 取締役COO𠮷田匠摩さん

特集

バスケットで鹿児島の未来をつくる

プロバスケットボールチーム「鹿児島レブナイズ」の取締役COO𠮷田匠摩さんに、
バスケットボールの魅力やチームの活動等をお聞きしました。

鹿児島の未来のために

11月27日㈰時点、現在レブナイズは、B3リーグ16チーム中暫定首位。開幕戦からの6連勝もあり、チームは勢いづいています。

吉田 ありがとうございます。どんな状況でも、応援してくれるファンの方々がいる以上頑張っていこうと思っています。

ところで、吉田さんとバスケットの出会いは?

吉田 ずっと野球をやっていて、プロ野球をめざした時もありました。父がレブナイズのバスケットチームの後援会長をやっていて、誘われてボランティアスタッフとして参加していました。国分の会場で見た試合は、素人の私から見てもプロかな、と思いました。それでも地元の応援者が熱心に応援している姿を見て、感動しました。同時に率直に羨ましくも思いました。そのころから、試合のクオリティは別としてバスケットに惹かれ、父の思いもありまして応援したいと思いました。当時、前のチームの経営状態も思わしくなく、役員を公募していましたが、上手くいっていませんでした。
 そのような状況でしたが、前任の経営をされる方々がなんとかチームを残したいとのことでした。Bリーグの人からも「一回、チームをなくしてしまえば、今後10年はできない」と言われました。

そうですね。これはどんな業種にも言えますね。

吉田 新しい会社が2017年7月設立され、役員の一人となりました。私も他の役員もレブナイズのためでもありますが、鹿児島の未来のためにと言う思いでスタートしました。これまでは、生活もままならず、アルバイトをやりながら頑張ってきました。
 今思うと、レブナイズがリーグの上位にいるとは想像もつかない状況でした。チームのクオリティが高いとかどうかではなく、何とかしたいとの思いが少しではありますが、形になりつつあります。

ところで吉田さん、お父さんになられましたね。

吉田 はい、瑛來(えな)という名前です。美しいもの、健やかで素敵なものが自然と集まってくるような大人になって欲しいと思っています。
 子どもが生まれてからは、仕事と育児のバランスを考えるようになりました。出来ることを一つ一つやっていくと、楽しくなりました。優等生なイクメンパパではないけど出来ることをしっかりやれればと思います。
 家族との時間を大切にしようと、離乳食も私がつくったりします。実は、奥さんも高校までバスケットをやっていて、バスケット以外でも二人でよく会話をするようになりました。

子育てについて、何かお考えがありますか?

吉田 子どもは、スポーツにかぎらず色んな能力を持っています。いろんなことに挑戦してほしいですね。そこにボールがあれば、勝手に転がしたりさわりますよね。その子どもの好奇心を大人が支えてあげることが大切です。投げたり蹴ったりをやりだしたら、もっと遠くにボールが行くように大人が教えてあげる。正しい蹴り方や投げ方を子どもと一緒になって楽しみ、ふれ合いながら成長をうながす。大人はその成長を計測しがちですが、コミュニケーションがあれば十分ではないでしょうか。

地元に愛されるチームを目指して

新しい組織の運営にも変化があったと思いますが。

吉田 役員は5人いますが、バスケットの経験者は一人もいません。人数が少ないときは、何でもしなければならない事が多く大変でしたが、今はWizとの連携のもと、社員も増えました。そうしますと、社内での思いの共有・意識合わせも大切になり、また違った意味での課題も増えました。でも、ファンの方々が応援してくださるので、嬉しいですね。バスケットの魅力を伝えるためにもっと頑張りたいと思います。

運営面で力を入れていることがありますか。

吉田 ブースターやファンの方々、スポンサーの皆さんとの繋がりを大切にしています。この皆さんがレブナイズを、わが街のチームとして応援してもらえるように頑張ることです。目標はB2昇格ですが、強いだけでは駄目で、鹿児島でやるためには、地元で永く愛されるチームにしたいと思っています。

具体的にはどんなことでしょう。

吉田 先日は、指宿の小学校に行き、約4000人の児童にクリアファイルを配布させて頂きました。きっかけは数年前、指宿の体育館が台風被害による屋根の補修工事を行った際、その「こけら落とし」にレブナイズが参加させていただいたことからです。

ほかにも色んな活動をされていますね。

吉田 「田んぼでレブナイズ」という活動は、伊佐市で田植えから稲刈りまで、地域の子どもや皆さんと一緒にやって8年目になります。

どうして伊佐市なんですか。

吉田 もともと、伊佐市にはレブナイズのファンの方が多く、その方々が始められ、3年前からは、伊佐市も加わって頂いて、共同で開催しています。他にも、おぎおんさぁやおはら祭りにも参加させて頂いております。

SDGsの取り組みもされていますが。

吉田 そうですね。段ボールコンポストの配布や、SDGsに関連するイベントに参加しています。このような活動の詳細は「鹿児島ポータルサイト」に掲載しておりますので、こちらも見て頂けると幸いです。

ベビーカーから赤ちゃんも観戦

バスケットボールの魅力と今後についてお聞かせ下さい。

吉田 よく言われる3大スポーツ(野球・サッカー。バスケット)の中で、特徴的なことは、観客の過半数が女性であることです。ベビーカーを押して来て下さる方も多く、親子連れで楽しんでおられます。会場の中をお子さん達が走り回っている様子も見かけます。また、天候に左右されずに、競技観戦も選手との距離が短く、臨場感も味わえます。選手と一体となり応援できる大きな要素でもあります。競技のルールを詳しく知らなくても楽しめますし、選手の動きもスピード感があります。

今シーズンは、順調に勝ち進んでいます。B2への期待が膨らみますが。

吉田 目標は何といってもB2昇格ですので、選手やフロント一体となり、頑張っていきたいと思います。ファンの皆様の期待に応えるためにも、多面的な努力を重ねていきたいと考えます。選手やマスコットの「れぶにゃん」もお待ちしております。

鹿児島レブナイズ イメージキャラクター れぶにゃん

ありがとうございました。

[Profile]
𠮷田匠摩
(よしだ たくま)
1989年生まれ鹿児島市出身。
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高校を卒後、オーストラリアGriffith大学でバイオサイエンスを専攻、帰国後不動産関連会社を経て2017年5月に株式会社鹿児島レブナイズの起業メンバーとして取締役に就任。経営及び運営に携わる一方、JBA認定B級コーチライセンスを取得。GM代行として外国籍選手に関する海外との取引や日本人選手、スタッフリクルート、通訳も行う。2021年12月には取締役COOに就任。鹿児島の地域創生をテーマにパートナー及び自治体の連携にも取り組む。

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