【連載】かごしまお魚再発見47

お魚再発見

お魚ファイル47 マダコ

大富先生(鹿児島大学水産学部)に、鹿児島のお魚のことを教えてもらえるこのコーナー。
今回は、 ”玉子焼き“にしても美味しいタコをご紹介!

頭に足が生えたおいしい生き物 母親は命をかけて子どもを守る
 タコがおいしい季節になりました。タコにもいろんな種類がありますが、代表的なのはマダコですね。「上の写真のマダコは逆さまじゃないの?」と思っているそこのアナタ…、頭はおなかよりも上にあるものでしょ。一般的に「あたま」と呼ばれている丸い部分は胴、つまりおなかなんですね。本当の頭はその上にあります。そう、目があるところ。タコやイカの仲間は頭足類と呼ばれているのです。
 マダコは生まれて1年で繁殖し、一生を終えます。母ダコは産卵のあと、何も食べずに子どもがふ化するまで命がけで守り続けます。母の愛です。子育てを応援する情報誌、クレセールの読者の皆さんにとってはお手本のような生き物ではないですか? とはいうものの、おいしい海の幸でもあるんですよね。
 「よくスーパーで見かけるアフリカ産のマダコはやわらかいけれど、地元の海でとれたマダコはかたくていやだ」なんて思っていませんか? あのシコシコとした食感、かめばかむほど甘みが出る、それこそがマダコなんですよ。ゆでて食べるのが定番ですが、生の刺身も絶品です。から揚げもいいですね。
 私の大好物はたこ焼きです。産まれも育ちも兵庫県の私にとって、「一家に一台たこ焼き器」はあたりまえ。一方、外で食べるのは玉子焼きです。板の上にならんだふわふわの玉子焼きにたっぷりとソースをぬり、香りのいいだし汁につけて食べるのが私流。一般的には明石焼きと呼ばれますが、地元では玉子焼きといいます。超絶品です!

マダコ
 タコ目マダコ科の軟体動物。体にめだった模様はありませんが、表面が網目状になっているのがマダコの特徴です。大きさはまちまちですが、全長50cmくらいのものが多いです。外国から輸入される地中海や大西洋にいるものと日本の海にいるものはずっと同じマダコだと思われていましたが、2016年に別の種類であることがわかりました。

おさかな★クイズ
 マダコは一度に数万から十数万粒もの卵を産みます。海の中の岩かげに産み付けられたマダコの卵はその見た目からあるものに例えられますが、それは次のうちどれでしょうか。
 ①ほおずき
 ②ブドウ
 ③藤の花

答えは…ココをクリック
(新規ウィンドウに答えが表示されます)

コメント

タイトルとURLをコピーしました